2024.05.31

アトポス便り No.108号

アトポス便り No.108号

早くも台風1号が発生し、太平洋沿岸を北上中です。低気圧と重なる地域の方は、記録的大雨となる可能性もありますので要注意しなければなりません、早めの災害防止準備をしておきましょう。

もう夏になったかのような気候となってきました。少し早めですが、海水浴の準備をして家族で行ける危なくない海を見つけておきましょう。海の力は偉大ですから、少し力を借りて目的とする完全克服へ少しでも早く近づいてください。

この5月はいろいろと外に出てゆきました。訪問相談数も少しづつ増えてきて、愛知、京都、大阪も日帰りで相談サポートを行いました。部屋の中でのメールサポートより何だか元気が出てきます。道中、いろいろな景色を見たり特産品を見たりと楽しいことも多くあります。来月もできれば5件は訪問サポートしてゆきたいですね。

私事ですが、還暦野球チームに所属していますが、チームが昨年成績よくて今年の中部日本還暦軟式野球大会が岐阜県可児市で開催され出場しました。4試合を勝ち抜き決勝戦までコマを進め、惜しくも僅差で負けましたが、打撃で活躍することができました。なんと、この大会で16打数10安打、3塁打1本、2塁打3本の6割2分の大活躍となり嬉しかったです。が、その後の足の肉離れ、腰痛に苦しみました。ま、今は何とか普通に仕事できています。

今月のトピックスは『尿中の脂質でアレルギー疾患を診断する』、『「サウナに入っただけ」男性に生じたまさかの悲劇』となります。まだまだアトピーの本当のことを理解していない先生方も多く、頼る患者さんたちはさらに大変だと思いますが、皆さんの方が先にアトピー理論を会得して、『先生、その治療では一生解決できませんよ』と、逆に教える時代が来るかもしれません。

◆尿中の脂質でアレルギー疾患を診断する
村田幸久~東大の排泄関連研究~

村田幸久
農学生命科学研究科 准教授

食を含む生活環境が変化する中で増え続けるアレルギー性疾患を、尿を使って正確に診断することに取り組む村田先生。
誰でも苦痛なく、家庭や病院で気軽に診断できる検査キットの開発などの取り組みを紹介してもらいました。
〇尿中の脂質でアレルギー疾患を診断する
湿疹やかゆみを繰り返し、生活の質を低下させるアトピー性皮膚炎。乳幼児期に発症することが多く、その患者数は近年増加しています。症状をコントロールする上で大切なのは、皮膚の炎症の面積や深さを把握し、適切な治療をすること。しかし目視での正確な判断は難しく、乳幼児の場合、症状を聞き取ることもできません。そこで、尿を使って皮膚の炎症の質や程度を評価できるバイオマーカーの開発に取り組んでいます。
〇PGDMの有用性とキット開発の必要性
IgEテストは採血してIgE抗体という物質を測定するもの。プリックテストは細い針で抗原を少量入れて現れる反応を見るもの。各々のやり方に長所と短所があります。
私たちが注目したのは、尿中に排泄される脂質代謝物。体の中には数千種類もの脂質とその代謝物があると言われており、それらが大量に作られては生理活性を発揮し、排泄されていきます。この中から、アトピー皮膚炎が発症しているときに作られて、尿に排泄される安定的な代謝物を見つければ、皮膚の炎症を評価できるバイオマーカーとして使えると考えました。
質量分析装置を使ってアトピー性皮膚炎のモデル動物や患者の尿を分析したところ、プロスタグランジンという物質の脂質代謝産物の濃度が症状の悪化に伴って増加していることが分かりました。血圧や炎症などの調節で重要な働きをするプロスタグランジン。これが炎症を起こしている皮膚の上皮細胞で生産され、その代謝産物が尿中に溜まります。その濃度を測定することで皮膚の炎症状態を評価できる技術を開発したいと考えています。
アトピー性皮膚炎の指標となるバイオマーカーはいくつか存在しますが、いずれも採血が必要です。倫理的な観点から、ヨーロッパでは乳幼児からの採血は容易にできなくなっていますが、尿なら肉体的にも精神的にも苦痛なくいつでも採取することができます。
<中略>
この研究をする中で分かったのが、アトピー性皮膚炎などで起こる子供の皮膚の荒れが、食物アレルギーの引き金になるということ。枕や絨毯などに付着し、住環境中に漂っている小麦などのアレルゲンは、ダメージを受けた皮膚から体内に侵入してしまいます。そして抗体がつくられて食物アレルギーの発症につながります。アトピーでも同様の尿検査キットを開発して、両方をモニタリングすることで、免疫反応をコントロールしてアレルギーの患者を減らす方法の確立を目指しています。将来的には、おむつで脂質代謝物を検出できるようにしてアレルギーの状態が分かるようにしたいと考えています。
『この記事はこちら』
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/features/z1304_00283.html

【赤嶺コメント】

村田先生は食物アレルギーの研究が中心とのこと。この発症起因が肌の荒れから食物アレルギーへ移行するとの見解なので、この研究は少し時間は要するでしょう。その肌の荒れがどうして発生するのかが重要と思います。もう一段階前の研究・追及が必要と思います。

◆ 「サウナに入っただけ」男性に生じたまさかの悲劇

〇「サ活」を楽しむ男性を襲った悲劇

マスコミ関係で働く30代の男性の趣味はサウナ。週5回のペースで通い続けていたある日、肌にこれまで経験したことのない異変が起こる。
しかも、慌てて病院に行った男性に告げられたのは、予期せぬ病名だった。
男性の名前を山田博文さん(仮名)としよう。それはコロナ禍の真っ最中だった2021年4月のことだった。
〇サウナのある銭湯に週5回
在宅勤務の山田さんは当時、1人暮らし。友人や仕事仲間と飲みに行く機会もなく、外出先はほぼ、近所の銭湯だけという日が続いていた。もともとサウナ好きということもあり、サウナのあるその銭湯に週5回ほど通っていた。
「『ととのう』で大人気のサウナですが、私にとっては唯一の息抜きでした」(山田さん)
ところがある日、サウナから帰った後に、山田さんは右腕が赤く腫れていることに気づく。
10円玉くらいの大きさで、触るとゴワゴワと硬かった。「若干、痛みもあるので、サウナで軽くやけどしたのかな?と思いました」(山田さん)
当時はコロナ禍で、サウナ室にも人数制限があり、6人入れるところが3人までとなっていた。いったん出ると、再度入るときに順番待ちになるほど混んでいたため、山田さんはいつもなら6分くらいでサウナ室を出るところ、頑張って10分ぐらい入っていたという。
右腕にできた赤い腫れについては、
「私はアトピー性皮膚炎の持病があるので、普段から、皮膚のトラブルに慣れていました。やけどでなければ、ニキビか粉瘤(ふんりゅう:皮膚の下に袋状の組織ができ、その中に古い角質や皮脂などの老廃物が溜まった状態)かな? 程度に軽く考えていたのです」
と山田さん。
右腕の炎症を抑えようと、山田さんは帰宅後、氷で患部を冷やしたが、痛みは軽減しない。しかし、「明日にはよくなっているだろう」と軽く考え、床に就いたという。
〇翌日の明け方「異変は起こった」
体が熱っぽく、前日とはうって変わって、体調が悪いのだ。右腕の患部も熱を帯びて、まだら状に赤みが広がっていた。
<中略>
〇総合診療医・菊池医師の見解は?
総合診療医で、きくち総合診療クリニック院長の菊池大和医師によれば、「アトピー性皮膚炎がある人では、そうでない人に比べ蜂窩織炎になりやすいことが知られている」と言う。
<中略>
〇予防は「こまめにせっけんで手を洗う」
このため、普段から睡眠や食事、運動により、できるだけ免疫力を低下させないこと。また、肌を清潔に保ち、傷ができたら、しっかり消毒をすることなどが予防策となる。
「建設業や農業など、体を使い、外で働くためにケガをしたり、皮膚が汚れやすい職業の人は、こまめにせっけんで手を洗うこと。爪を短く切っておくことも予防策になります」(菊池医師)
この連載の一覧はこちら
なお、蜂窩織炎と関連のある病気として、「劇症型溶血性レンサ球菌(溶連菌)感染症」がある。溶連菌は「人食いバクテリア」とも呼ばれ、感染しても多くの人は喉の痛み、発熱など風邪の症状にとどまるが、まれに劇症化し、手足から臓器に壊死が広がり、死に至ることがある。
2014年から患者数が増加し、現在、感染が拡大している。致死率30%と高く、救命のカギを握るのは、いかに早く治療ができるか、だ。命を守るための知識として、ぜひ知っておきたい。
(狩生 聖子 : 医療ライター)
(菊池 大和 : きくち総合診療クリニック)
『この記事はこちら』
https://news.livedoor.com/article/detail/26477427/

【赤嶺コメント】
アトピー性皮膚炎の方のサウナ入浴は本当に危険です。脅し得意の医者ではないですが『アトピー症状は勿論悪化、厳しい場合は死に至る危険性もあります』と言いたいです。アトピー性皮膚炎の方々の多くは、皮膚粘膜の崩れが多く、皮膚感知機能バランスも悪く、温度感知逆転する場合も少なくありません。
『整える』という水風呂に入る場合は予想はできませんが、80度近くの部屋に入る場合は、通常汗で体温調節を行いますが、アトピー性皮膚炎の方々は逆転して熱を閉じ込めます。体温が80度になったらということはありませんが、高温状況が続くと体は機能しなくなりますし、水分との接触も長時間となりますし、流し場、着替え場付近などは予想もつかない多くの菌群が損z内しますので、感染確率も高くなります。
まして、アトピー性皮膚炎の方々の皮膚phは中世に近いので感染確率も高くなります。サウナは何一つアトピー性皮膚炎に良いことはありません。絶対に禁止です!!!

◆【Q&A】

【Q】
ちょうど生後1ヶ月の子供がいるんですが、沐浴後顔にだけ赤く湿疹のようなのがでてきます。1時間くらいするとその赤みはなくなるのですが何故その時だけ赤くなるのでしょうか?湿疹なんでしょうか?
ピジョンのベビー全身泡ソープで顔も洗いピジョンのベビーミルクローションを塗っています。痒そうで可哀想なので、治してあげたいのですが病院受診するしか治し方はないのでしょうか?

【ANS】
症状という結果には必ず原因があります。

『生後間もない時はみんななるんです、医者の言う通り治療すればすぐに治ります』とか『きれいに洗って保湿していればいつの間にかよくなります』とか、『子供のことだから小児科に相談されたら?』とか『皮膚のことだから専門家の皮膚科に相談したら』とか、相談者の得にならないコメントばかり・・・・。

症状から顔のリンパライン部位に発現していますね。この語今の処置で拡大するということになれば、免疫過剰(アトピー性皮膚炎)として処置しなければ、改善に多くの時間を世吸うことになり、ゴールが見えない状況でステロイド剤となればもう地獄です。

ステロイド剤は麻薬と同様、一度使用し始めると、離脱するためには親子ともども厳しい時間を要することになります。あなたのお子様の症状の原因も解決策も知らない皮膚科医や小児科医に診てもらっても時間とお金の無駄ですし、恐ろしいのはお子様の体を壊されますよ。

本当に何も知らないので、今度定期検診に行ったときに保健医師に聞いてみてください。
あなた:『先生、この子の症状の原因は何でしょう?』

医師:『さぁ、もう少し成長しないと判断できませんね』

あなた:『先生、この症状にステロイド剤を処置して大丈夫なんですか?』

医師:『今のステロイド剤は副作用が少ないからね』

など、適当なんですよ。ステロイド剤の一時改善のメカニズムなんて全く知りません。『製薬会社が医師会言っているから』・・・・ですよ。

保湿剤なども問題ですよ。もし免疫過剰であれば、患部をふさげばふさぐほど異物排泄部位がなくなり拡大してゆきますよ。

お子様の今の症状は出産環境に大きく左右されています。帝王切開出産、出産前の抗生剤投与などは、アトピーの確率は高くなります。まだ確立されていませんが体外受精妊娠、顕微授精妊娠でもその可能性は高くなってきています。

医者はもう信用できません、わが子はご両親が守るほかないのです。克服方法は簡単なので基礎勉強されて守ってください。もし、免疫過剰アトピーであれば、時間は要しますが1年あれば再発のないピカピカ皮膚となります。急がば回れですね。薬で今楽してもこの先苦労します。

◆今月のクイズ

【Q】
これまで医学用語の多い出題となっており、難しい内容も多かったので、前回クイズから、アトポス関連のことを出題していますが、今回から来年70歳になる小生、『赤嶺福海丸裸クイズ』と題して数か月進みたいと思います。では、第1回の『赤嶺福海丸裸クイズ①』は、下記です。

赤嶺福海は、小学校時代より野球を始め、現在69歳で約60年間(コーチ・監督含む)親しんでいます。中学・高校・ノンプロと厳しい野球、現在のような緩やかな楽しみ野球を続けていますが、さて、赤嶺福海の専門守備はどこでしょう。高校時代の守備を予想してお答えください。高校時代の体格は、身長172cm、体重60Kg 100mタイム12秒、強肩俊足の1番バッターでした(自画自賛)。ま、適当にお答えいただいて結構です、近い答えであれば正解とします。下記よりお選びください。

【ANS】

① 投手(ピッチャー)

② 捕手(キャッチャー)

③ 一塁手(ホワスト)

④ 二塁手(セカンド)

⑤ 三塁手(サード)

⑥ 遊撃手(ショート)

⑦ 左翼手(レフト)

⑧ 中堅手(センター)

⑨ 右翼手(ライト)

※ヒント・・確かに運動神経はずば抜けていました、ソフトバンクの今宮(遊撃手)のように。

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